2019年11月28日木曜日

【読書】人生は攻略できる

「人生は攻略できる / 橘 玲」
を読みました。

人生が攻略できる・・・!?
本当なのか!?
と思って読みましたが、
橘 玲流攻略法は、なかなかおもしろいと感じました。
これは、良書ですよ!
(いつものように自分のために残します。)


いま日本の社会には、50歳くらいになって、
これからどうすればいいかわからなくなってしまった大人が
ものすごくたくさんいる。
それは、会社に言われたことだけをやってきて、
自分だけの「スペシャルなもの」を見つけられなかったからだ。
ルールが変わったいま、
君たちはこんな失敗をしてはいけない。



好きなことに夢中になるのが「やりがい」で、
それが積み重なると「生きがい」になり、
それを
あとから振り返って
「幸福な人生」だと思うのだ。



この本に書いてあるのは
「幸福になる方法」ではなく、
「幸福のための土台のつくり方」だ。



「需要と供給の法則」によって、
若い君たちの「市場価格」は
これからどんどん高くなっていく。
このチャンスを活かさない手はない。



日本人は、
世界のなかでいちばんネガティブ度が

高いと言われている。
みんながネガティブな社会では、
意識的にポジティブになって
「コップに水が半分も入っている」
と考えた方がうまくいくことが多い。




幸福な人生の重要な条件。
ひとつは、いろんな障害を乗り越えながら、
よい方に「変化」していくこと。
もうひとつ重要なのは、
最後がプラスになること。



波乱万丈の末にハッピーエンド
というのは、物語の定番だ。
それが「幸福の法則」と似ているのは偶然ではない。
なぜなら人生は「物語」だから。




「圧倒的な努力」ができるのは
好きなことだけというものすごく単純な事実だ。
世の中には「やればできる」というひとがいっぱいいる。
でもこれは、まったくのデタラメだ。



「やればできる」ではなく
「やってもできない」を前提として
人生ゲームの攻略法を考えるべきだ。



「頑張れるのは好きなことだけ」
をポジティブに反転すると、
「好きなことはいくらでも頑張れる」
になる。
好きを仕事にしているとき、
ひとは「自分らしく」生きていると感じるのだ。



「好きを仕事にする」方法は
たぶんひとつしかない。
それはトライ&エラーだ。
そのときに大事なのは、
会社ではなく仕事を選ぶことだ。



「好きなことがまだ見つからないのなら、
探し続けてください。
決して立ち止まってはいけない。
本当にやりたいことが見つかった時には、
不思議と自分でもすぐにわかるはずです。」
スティーブ・ジョブズ



40歳になって、
「あなたは何をやってきましたか」
と訊かれて、
「いろいろやってきました」
ではやはりちょっと厳しい。
「いろいろやってきて、
その結果、この生き方・働き方を選びました」
と言えなければならない。
これが個人のアカウンタビリティ(説明責任)だ。


お金はなぜ大事なのか。
それは、君をお金から自由にしてくれるからだ。



ひとたび経済的に独立すれば、
恫喝する上司には、
即座に辞表を叩きつけることができる。



これは大事なことだけど、
経済的に独立している人間に対しては、
パワハラもセクハラもできない。



「自由」とは、
イヤなことをイヤだといえることなのだ。



お金があれば、
豪邸やプライベートジェットだって買えるだろう。
これはたしかにそのとおりだけど、
お金にとらわれない「自由」に比べたら、
そんなものになんの価値もない。



お金持ちになる方法はものすごく簡単だ。
なぜならそれは、
たった1行の数式で表すことができる。


お金持ち=(収入-支出)+(資産×運用利回り)


この方程式から、
お金持ちになるには
次の3つの方法しかないことがわかる。
①収入を増やす
②支出を減らす
③運用利回りを上げる


収入を増やす方法は2つある(というか、2つしかない)
①金融資本を金融市場に投資する
②人的資本を労働市場に投資する


「生涯共働き」は最強の人生設計



これからの時代は、
「長く働く」「一緒に働く」が、
お金持ちになるためのキーワードなのだ。



アメリカやヨーロッパ、日本など
ゆたかな先進国に生まれた幸運を活かすならば、
運や能力に恵まれていなくても、
努力と倹約だけで
誰でもミリオネアになれるはずなのだから。



高所得世帯の多くは共働きなのだ。



貧しいとなぜ不幸なのか?
僕たちの脳は、どうやら
食べ物の不足とお金の不足を
区別できないようなのだ。
お金にとらわれてしまうことで、
貧しいひとは不幸になるのだ。


宝くじは「愚か者に課せられた税金」


これだけは知っておいてほしい3つのこと。
①宝くじは買わない
②マイカーもマイホームもいらない
③ウマい話は君のところに絶対来ない



不合理なひとが
ものすごくたくさんいる世界では、
経済合理的に行動するだけで、
けっこう楽に生きていける。
これは、
ゲームの鉄則を知らないプレーヤーのなかで、
自分だけが鉄則を知っているのと同じことだ。
その意味では、
日本というのは「とてもいい国」なのだ。



強調しておきたいのは、
ポジティブになるのかネガティブになるかは、
その人の個性とまったく関係ないということだ。
普段はポジティブな人でも、
伽藍に放り込まれれば
ネガティブゲームをするようになる。
同様にいつもはネガティブな人も、
バザールではポジティブゲームをする。
なぜならそれが、
生き延びるための唯一の方法だから。



定年が70歳になったとして、
20歳で就職したら同じ会社に50年、
半世紀もいることになる。
最初の10年で出世できるかどうかが決まるとすると、
そこで振り落とされたら、
「君の居場所はないよ」と言われながら
40年会社にしがみつくしかない。
これは、控えめに言っても「拷問」だ。
そんな伽藍の世界に閉じ込められたサラリーマンが、
世界でいちばん会社を憎むようになるのは当然なのだ。



日本は「失われた20年」を経ても
世界第3位の経済大国だし、
日本語という「非関税障壁」に守られて外国企業の参入は難しい。
だったら世界中の天才が集まるシリコンバレーではなく、
「ぬるい日本」で億万長者になった方がいいと、
本郷バレーの若者たちは考えているのだ。



人的資本を最大化するときに
重要なのが「ニッチ戦略」だ。
これは「ブルーオーシャン戦略」とも呼ばれる。


ニッチ戦略は、
ライバルを蹴落として成功するのではなく、
ライバルとライバルの隙間を狙う。



ニッチの魅力は、
みんなが求めることではなく、
自分が好きなことに全力投球できることだ。



たくさんのお客さんがいるマスマーケットは
典型的なレッドオーシャンで、
そこで成功するには
「みんなが好きなこと」を提供できなければならない。
そして、ほとんどの挑戦者は、失敗して消えていく。



愛や友情の対象になる人数はとても少ない。
これを経済学では「希少財」といって、
数が少ないものほど価値が高い。



プライスレスな世界を
「愛情空間」「友情空間」と呼ぶならば、
その外側には広大な「他人」の世界が広がっている。
これを「貨幣空間」と名付けよう。
なぜなら、知らない人ともお金によってつながっているから。
貨幣空間の特徴は、
お金を介して世界中の人とつながることができる。


愛や友情はものすごく熱いものだけど、
貨幣空間はフラットなのだ。


「人生を攻略する」というのは
この3つ(お金、仕事、愛情・友情)の「幸福の資本」を
君自身の価値観(こんな風に生きたい)にもとづいて
最適化することなのだ。



幸福の研究では、
一度の大きな痛みより、
長くつづく小さな痛みの方が
幸福度を大きく下げることがわかっている。



終身雇用の日本では、
会社の人間関係は
半世紀つづくかもしれない。



ギブしても減らないものは2つある。
ひとつは、面白い情報を教えること。
もうひとつは面白い知り合いを紹介することだ。
ネットワーク社会の「ギバー」とは、
この2つをせっせとやっている人のことだ。


「教えて君」はしまいに相手にされなくなって、
ネットワークをつくることができないのだ。


仕事も人間関係も選択できて、
経済的な不安なしに
好きなこと・得意なことをやりながら自由に生きる。
そんなライフスタイルが、
これからは世界中の若者たちが目指す
理想になっていくだろう。



日本人の多くは
いまだにサラリーマンになる以外の選択肢はない
と思っているけど、
これは人生の攻略法としては最悪だ。
なぜなら、サラリーマンは
絶滅していく運命なのだから。
だとしたら、君はどう生きるのか。
君が目指すのは、
大きな人的資本、大きな金融資本、小さな愛情空間、
そして広大な貨幣空間に広がる「友だち」ネットワークを持つことだ。


「不幸から幸福に向かって上昇しているときが、
いちばん幸福」


幸福の研究は、
モノよりもコトの方が
幸福感は長くつづくということを明らかにした。



「加害は100分の1に、
被害は100倍に評価する」になる。

ひとにイヤなことをしたら、
君はすぐにそのことを忘れてしまうだろうが、
相手はずっと覚えているということだ。
もうひとつ大事なのは、
ひとからイヤなことをされても、
それを過剰に考え過ぎないことだ。
そのためのいちばんいい方法は、
友だちに相談してみることだ。
友だちが
「そんなのたいしたことじゃないよ。
無視しとけばいいよ」と言ったら、
君がどれほど傷ついていたとしても、
その程度のことだ。



欧米や日本のような「ゆたかな社会」では、
才能、運、努力のどれかひとつがあれば
(あるいは少しずつ持っていれば)成功できるし、
若い君にはそのための時間が十分あるのだから。







「ひとりの人間があらゆる面で
誰よりも優れているということなどは
あり得ない話だ。
自分より
知識や情報を持っている人間は必ずいる。
若かろうと年配者だろうと関係なく、
その人の話は聞くに値する。」
(ドゥンガ)




なんしか、カッコいい大人になろう。