2018年2月8日木曜日

【解説】リーマンショックとは一体なんぞや!?【経済】

最近、ダウ平均株価の動きが激しいので、
この記事を書いてみました。
実は、経済は好きなんです。

先週の記事の続きです。
よろしければ、
【米国】バブルの終焉を記録してみる【時々更新】
↑参考にしてみてください。



リーマンショック(2008年)は、
サブプライムローン問題の表面化(2007年)が引き金となって起こりました。



流れを見てみましょう。


<背景>


2005年はじめ、2.25%だった政策金利は、
1年間で8回にわたり利上げがあり
2.25%だった金利は2005年の年末には4.25%になり
更に翌年2006年年明けすぐに、4.50%に上がっていました。


(ジェット団見解)2006/2/22~2006/3/1に長短金利差は一度逆転しています。
(このあたりは→【米国】バブルの終焉を記録してみる【時々更新】 を読んでください。)


そして更に政策金利は、4.75%→5.00%→5.25%と利上げが続きます。


(ジェット団見解)2006/7/17~2007/5/29に長短金利差は再び逆転しています。


そして、
2007年に色々な兆しが表れはじめます。


<予兆>

・2007年2月22日(ダウ平均12,686ドル)
米ニューセンチュリー、資金繰り悪化の可能性。ロイターが報じる。

・2007年4月2日(ダウ平均 12,382ドル)
サブプライムローンを行っていたアメリカ大手の銀行ニューセンチュリーファイナンシャルが破綻。

・2007年6月19日(ダウ平均13,635ドル)
米大手証券ベアスターンズ傘下のヘッジファンドが、サブプライムローンに関連した運用に失敗したことが明らかになり、問題は金融市場全体に拡大。

・2007年7月10日(ダウ平均13,502ドル)
米格付け機関のムーディーズが、サブプライムローンを組み込んだ住宅ローン担保証券RMBSの大量格下げを発表。




(ジェット団見解) 2007/7/20~2007/8/9にも長短金利差は逆転しています。




<余震>

・2007年8月9日(ダウ平均13,658→13,271ドル)
BNPバリパショック>

フランスBNPバリパがサブプライムローン問題を深刻に受け止め、バリパグループ傘下のミューチュアル・ファンドが解約凍結を発表し、市場は大混乱となった。
→これがいわゆるサブプライムローンの表面化です。

この解約の凍結発表を受けて、相場は混乱。欧米株は急落、日経平均も1日で600円値を下げる深刻な状況となった。


そして、2008年8月から3か月連続で5.25%→4.75%→4.50%と政策金利を下げています。

年末には、4.25%にまで引き下げられました。


(ジェット団見解)2007年12月よりアメリカ経済は、後退期に入っています。





<2008年1月>
日経平均(15,156円)は、年初から12営業日で約-17%の暴落(12,573円に下落)
アメリカFRBは0.75%利下げをし、金利は3.5%になり、
月末には更に0.5%引き下げ、金利は3.0%になった。


<2008年3月>
米投資ファンド大手のカーライル傘下のカーライルキャピタルが、追加担保の提供ができず、デフォルト宣告を受ける。
サブプライムに傾斜していた米大手証券ベアー・スターンズの実質破綻と救済に発展。
3月17日 週明けの市場で大混乱が起こり、ドル円が一気に95.71円の安値を更新。
世界に連鎖株安が広がり、円相場は12年半ぶりに1ドル=95円台へと突入した

FRBが0.75%利下げを行い、金利が2.25%になった。


<2008年4月>
FRBが更に0.25%利下げをし、金利は2.0%に。


<2008年5月>
3月ごろから、サブプライムに傾斜していた
米大手証券ベアー・スターンズの実質破綻と救済に発展していた。
5月30日付けで、銀行最大手の一つであるJPモルガン・チェースに救済買収された。

この政府の仲介によるベアー・スターンズ救済劇は
「モラルハザードにつながる過剰な介入」との非難をまねき、
半年後のリーマン破綻への不介入主義という失策の遠因となった。
ベアー救済は対症療法に過ぎず、
その後も米国発の金融システム不安は世界経済の重荷となり続けた。

未曽有の経済危機の足音は、静かに、着実に、近づいていた。


<2008年7月>
原油価格が147.27ドルで天井をつけた。


<2008年8月>
北京オリンピックが開幕。
アーバンコーポレーションが破綻



<本震>

<2008年9月(運命の9月)>
9月1日 福田首相が辞任を表明。

9月5日 米雇用統計の大幅悪化を受けて、ドル売りが加速し、ドル円が一時105円台へ。

9月12日 原油価格が100ドル割れ。米当局がリーマンブラザーズ破綻回避へ全力を尽くします。

9月15日 <リーマンブラザーズ破綻。>
リーマンブラザーズが連邦倒産法第11章の適用を申請し、負債総額は64兆円(当時)で米国市場最大規模の倒産。
同日、バンクオブアメリカがメリルリンチの買収で合意し、NYダウはブラックマンデーに次ぐ504ドルの暴落を記録します。

9月19日 米SEC、金融株への空売り禁止を発動。

9月24日 麻生新首相誕生。

9月29日 米下院で金融安定化法案がまさかの否決、
NYダウは、史上最大となる777ドル(6.98%)の暴落を記録。

9月30日 歴史的な暴落から一夜明けたこの日、NYダウは+485ドルの大幅反発となります。金融安定化法案の修正案再可決への期待、議会関係者も早期成立への自信を示しました。


9/15のダウ平均11,421ドルは、
▲504→+142→▲449 →+410→+369→▲373→▲162→▲29→+197→+121→▲777→+485
と推移し、9/30には10,851ドルになりました。


<2008年10月>
10月3日金融安定化法案が可決され世界が安堵しましたが、
可決直後から、大引けまでにNYダウは470ドルも急落。

10月7日
日経平均が5年ぶりに一時10000円割れ。
アイスランドが非常事態宣言。

10月8日
欧米6中銀が協調利下げ。
日経平均史上3番目となる下落率。

10月10日
日経平均が一時下落幅1000円を超し、
約-20%の売り注文殺到で、サーキットブレーカー発動。

10月14日
米国政府が金融機関に資本注入を決定し、
日経平均が史上最大の上昇率を記録。

10月16日
日経平均が1000円を超える暴落。

10月24日
日経平均が5年半ぶりに8000円割れ、ドル円91円台へ。

10月27日
日経平均  7162.90円
日本のバブル崩壊後、最安値7603.76円を更新

10月28日 一時最安値 6,994.90円をマーク
(ちなみに2009年3月10日 終値 7,054.98円をつけます。リーマン・ショックに起因。)

10月29日
FRBが更に0.5%利下げし、金利が1.0%に。

10/1からは、
▲20→▲348→▲157→▲370→▲508→▲189→▲679→▲128→+936→▲77→▲733→
+401→▲127→+413→▲220→▲526→+172→▲312→▲203→+889→▲74→+190→+144
と推移し、10/31には9,325ドルになりました。


<2008年11月>

11/3からは、
▲5→+305→▲486→▲443→+248→▲73→▲177→▲411→+553→▲338→
▲224→+151→▲427→▲445
と推移し、11/21には、7,392ドルを記録するまで下落しました。


12月には、金利は0.25%にまで利下げされた。


そして、
最終2009/03/09に6,547ドル
を記録するまで下落することになります。



(ジェット団見解)2009年6月よりアメリカ経済は、拡張期に戻っています。





リーマンショックでは、
2008/09/15の11,421ドルが、2009/03/09に6,547ドルにまで
6か月くらいかけて42%くらい下げたのです。
もっと言うと、
BNPバリパショック(2007/08/09)の13,658ドルが、
19ヶ月くらいかけて2009/03/09に6,547ドルと52%くらい下げたのです。



金融安定化法案の否決の日の下げ幅777ドル
よくリーマンショック級の下げ幅などと
取り沙汰されますが、これはあくまで1日だけの下がり幅です。
本当は、連日の下げと、少しの上げを
組み合わせて、何か月も大きく下げたことが分かります。
(ちなみに777ドルは、リーマンブラザーズの破たんの当日の下げ幅でもはないです。)



よく、「半値八掛け二割引き」なんて言われますが、
それですと、32%。
つまり68%下げですので、
リーマンショックでも
そこまではいかなかったのです。



ちなみに、日経平均で見ても
2008/09/15の12,215円が、2009/03/10に7,054円にまで
42%くらい下げたのです。
もっと言うと、
BNPバリパショック(2007/08/09)の17,171円が、
2009/03/10に7,054円にまで59%くらい下げたのです。
しかし、「半値八掛け二割引き」まではいきませんでした。


あとは、底値がどこに来るかを知ることができれば、
バブル終焉を把握し、人生最大の賭けをすることができますね。


しっかり、勉強しなきゃ。
ですね!



(オラなんだかワクワクしてきたゾ。)



なんしか、カッコいい大人になろう。




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