2018年2月22日木曜日

【読書】残酷すぎる成功法則


「残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する / エリック・バーカー」
を読みました。

参考となる部分が非常にたくさんあり、
個人的な悩みもこれを元に判断し、
解決に向かうこともできました。
時々読み返したい刺激的な良書です。
いつものように自分のために残しておきます。





人は、自分のためより、
誰かのためのほうが、頑張れる。
自分より偉大な何かのために生きるとき、
私たちはもはや苦痛と闘う必要はなく、
それを犠牲として受け入れることができる。


ストーリーがあなたにとって有意義でさえあれば、
それが強力な励みになる。
では、どうやって自分なりのストーリーを見つけるか?
とてもシンプルな方法がある。
自分の死について考えることだ。
死について考えることは、
人生で本当に大切なものに気づかせてくれる。


コラムニストのディビット・ブルックスは、
人間の美徳を「履歴書向きの美徳」と
「追悼文向きの美徳」の二つに分けた。


スティーブ・ジョブズは2005年、
スタンフォード大学の卒業式での有名なスピーチでこう言った。

「自分の死がそう遠くないと意識することは、
人生の折々に重大な選択をするときに、
最も役立つ判断基準になった。」


意図を重視するだけでなく、
自分が日々の行いを通して、
理想のストーリーの主人公に
なりきっているかどうかに気を配るべきだ。
セルバンテスの物語の教訓も、
「騎士になりたければ、騎士のように振る舞え」だった。


仕事はなぜおもしろくないのだろう?
実はその答えは極めて単純だ。
今日私たちの知っている仕事はつまらないゲームだからだ。


生活にゲームの仕組みを活かせば、
退屈な瞬間を愉快なものに変えられる。
これを応用すれば、私たちは俄然仕事に打ち込めるようになり、
人生で成功をおさめられるだろう。


仕事を面白くするには、課題を加えること。
仕事であれ何であれ、その行為に意味を持たせ、
没頭させるには、結局のところ私たちは自分の痕跡を残したいのだ。


ドラッカーは、時間が最も希少な資源だと考えていた。
彼が人々に薦めた第一の防衛策はスケジュール管理の向上ではなく、
自分の目標を達成する上で、
その進捗に寄与しないすべてのものを断つことだった。


「人は、やらなかったことを最も後悔する」
ということわざは真実である。


おまじないやそれに類する行動、お守りなど、
幸運を呼び寄せるとされる迷信は、
実際にゴルフのスコアや、運動能力、記憶力、回文ゲームなどの
能力をあげることが証明された。
これらは人々に自信を与えることによって、
そのパフォーマンスを向上させる。
(だから友人の幸運を祈ろう。効果はてき面だ。)


つねに新しいことにチャレンジしよう。
そうすれば運に恵まれる。
いつも同じことばかりしていると、
これまでと同じものしか手に入らない。


観客は、クリス・ロックがステージで失敗したと思って観ているが、
そうではない。
彼は客の反応をテストしているのだ。
矢継ぎ早にネタをまくし立て、
受けたものを残し、受けなかったものを捨てる。

コメディアンはスベるネタを選別し、
切り捨てなければならない。
何を捨てるべきか知る必要がある。
だから、失敗できないコメディアンは成功できない。


ひたすら多くのことを試そう。
しくじったものは捨て、
脈アリなものにはグリットを発揮すべきだ。
戦略的に諦めることと、
あなら独自の試行錯誤をあわせて行うことが重要だ。


あなたは死後、
どんな人物だったとして人びとの記憶に残りたいか?
友人や愛する人びとからどんな美徳を称賛され、
偲んでもらいたいだろうか?
それらの美徳は、窮地に陥ったとき、
あなたはどんな人間なのかを思い起こさせてくれる。


すべての恋人たちに見られる主な共通点は何かというと、
それは不思議な力による引き合わせでも、
恋人の“えも言われぬ魅力”でもなく、
「近くにいること」だという。
そもそも出会わなければ恋も芽生えようがない。
これは恋に限らず、他の関係にも言えることだ。


遠慮せずに、惜しみなく相手を称賛しよう。
人がセックスやお金以上に褒め言葉を好むことが示されている。
取って付けたようなお世辞ですら、
信じられないほどの効果をもたらすという研究結果もある。


お金は、大切な人のために使えば間違いなく幸福をもたらすということだ。
というわけで、さっそく友だちにメールをしてコーヒーをおごろう。


チームのコミュニケーションと有効性を改善するものは何か?
それは、仲間と冗談を飛ばしあうことだという。


とにかくあなたが職場のリーダーなら、
私心を捨てて、従業員のあいだに良い人間関係を育むことが重要だ。


若い人を指導していることは、
健康や収入に比べ、幸福を四倍も予測させる要素だという。
だからあなたに何かの技術があるのなら、
「誰かが助けてくれるか」だけでなく、
「誰を助けてあげられるか」についても考えることにしよう。


「説明する」のは「戦争を仕掛けている」のと同じ。
例えあなたが手堅い証拠と完璧な理論性を武器に
反論者を追い詰めたとしても、
その結果どうなるか?相手は譲歩しても、
間違いなくあなたのことを憎むだろう。
説明するという行為の多くは、
ベールに隠された支配欲である。
あなたは相手に教えようとしているのではなく、
勝利しようとしている。
言外の意味は
「私が正しく、あなたが間違っている理由はこうだ」である。
そして、あなたがどう説明を尽くそうと、
相手の耳に残るのはこの言外の意味なのだ。


次なる交渉原則が開発された。
戦闘も交換も思うような成果をあげなかった結果、
暴力的な犯人と対峙した交渉人と重装備の警察官が
最善策と考えたものは何だったか?
それは「共感」だった。
誠実な態度で、犯人の心情に焦点を合わせるやり方は、
効果的な解決に結びついたのだった。


危機的な事件への対処において、
警察は三つの間違いを犯したという。
すなわち、何もかも白か黒かで判断しようとし、
早急に解決を図ろうとし、
犯人の感情面に配慮しようとしなかった。
私たちも同じ間違いをする。


受容、思いやり、忍耐は、
人間関係において焦点を合わせるべき最も重要なものだ。


相手の話に耳をを傾け、共感し、理解する必要がある。
そうすれば、問題解決に結びつかなくても、
結婚生活はうまくいく。
互いの気持ちに寄り添わず、
具体的な交渉に重点を置くときにこそ、破綻するのだ。


不機嫌なとき、人は別人のようになってしまう。
食事は説得するための有効な手段であるという。
「人は提供された食事をとるあいだ、
提供者に対して一時的に服従の心理になる。
この心理は食事中が最も強く、
食事後は急激に弱まっていく」


論争をなくし良い結果だけを得る4つのルール
1 落ち着いて、ゆったりしたペースで話す
決して腹をたててはいけない。

2 傾聴する
傾聴するとは、相手の話にしっかりと耳を傾け、
また、そうしていることを相手に知らせることだ。

3 相手の気持ちにラベルを貼る
感情に名前をつけると、その激しさを軽減できることが示されている。

4 相手に考えさせる
あなたの意見は言わずに、質問をしよう。
バーンステインがよく使うのは、「私に何をしてもらいたいですか?」という質問だ。
間違っても相手の問題を解決し、何をすべきか彼らに指示してはいけない。


時間を割いて、ありがとうと伝える―これほど簡単なことを、
なぜ私たちはおざなりにしているのだろう?
こうした傾向を、心理学者たちは「快楽適応」と呼び、
私たちは「ありがたみを忘れる」と呼ぶ。


クレイダーは毎年“刺された記念日”を祝うことで、
自分がどれほど幸運な男か再認識する事にしたのだ。
あなたも、同じことをする必要がある。
時間を取って、「快楽適応」の状態になっている対象に感謝の念を持とう。


成功する人は最初から自信を持っている。
そして成功をおさめるにつれ、ますます自信を持つようになる。


リーダーの権力意識が高まると、
言葉のトーンが支配的になり、
従業員は、リーダーの寛容さと、チームのコミュニケーションの自由闊達度が
低下したと感じる。
その結果、リーダーの権力がチームの仕事ぶりに
悪影響を及ぼすことになる。


被験者に権力意識を持たせると、
初心者のみならず専門家からの助言も無視するようになることが証明された。


「直面したからといって、すべてを変えられるわけではない。
だが、直面しなければ何一つ変えられない。」
ジェームズ・ボルドウィン


燃え尽き症候群の第一の理由は、
家族との衝突と完璧主義だった。


燃え尽き症候群をどのように回避しているか調査したところ、
多かった回答のひとつは、「家族と友人と問題を共有すること」だった。


幸福の測定基準として、次の四つが必須要素であることが明らかになった。
1 幸福感 人生から喜びと満足感を得ていること
2 達成感 何らかの業績で他に抜きんでていること
3 存在意義 身近な人びとに、ポジティブな影響を及ぼしていること。
4 育成 自分の価値観や業績によって、誰かの未来の成功を助けていること
これらを「ビッグ・フォー」(幸福の四要素)と呼ぶ。

これらにつながる行動、
1 幸福感 = 楽しむ
2 達成感 = 目標を達成する
3 存在意義 = 他者の役に立つ
4 育成 = 伝える


最終的に一つの質問に行きつく。
「私は何を望んでいるのか?」
あなたが自分でそれを決めないと、
周囲の世界があなたに代わって決めることになる。


「これで充分」は、だいたいの場合、
「充分に満足」なのだ。
つまりあなたは、幸福の基準として重要な四つの要素を考え、
それぞれで「これで充分」に達することが必要だ。


ハンは、過酷な地に生まれ、父のいない、字も読めない、
名もなき若者だったが、歴史上最も強い男となった。
チンギス・ハンはやみくもに問題に対処したわけではない。
自分はどうしたいのかを考え、計画を練った。
そうして自分の意思を世界に広めていった。
計画―これこそがあなたが必要とするものだ。


ストレスを減少させる最も効果的な方法は、
計画を立てることだとわかった。
前もってどんな障害があるのか予想し、
克服法を考えておくと、状況をコントロールできていると感じる。
これこそが、ものごとを成し遂げるための秘訣だ。


環境は、あなたが思っている以上に、重要な問題だ。
例え自分で気づかなくても、
あなたの決定に多大な影響を及ぼす。


一日をどう終えるかは、あなたが思う以上に大切だ。
肝心なのはその終わり方だ。
少々時間を割いても、一日を良い気分で終えよう。


計画の大筋が決まったら、紙に書き留めること。
書くことは目標達成に役立つだけでなく、
リラックスすべき時に脳がクヨクヨ悩みつづけることを止めることができる。








「マーケティングなしで売れる
優れた商品はあるだむろうか?」
(エリック・バーカー)



なんしか、カッコいい大人になろう。