2013年7月1日月曜日

【読書】督促OL 修行日記

「督促OL 修行日記/榎本 まみ」
を読みました。

色々な職業があるもんですね。
そして、ちょっぴり他業種の日常を垣間見れたようで
今の自分の仕事と比べてみたりして読みました。
当たり前ですが、それぞれの悩みがありますね。

そして、そしてそこで得た知恵を凝縮して書かれていて
目からウロコの書でした。自分の私生活や仕事にも活かせそうです。
想像以上に良かったです。
いや~勉強になったので、自分のために残しておきます。(本文と違う所もあるかも。)

約束日時は相手に言わせる。

「入金の日にちと入金の根拠は絶対にお客さまの口から言ってもらうこと!」
配属まもない新人時代に、これだけは死んでも聞けと言われたのがこの2点。

万が一入金の約束を破られてしまった時に、
お客さまの口から日時を言ってもらっていれば
「お客さまがおっしゃるからお待ちしていたのに~」と
相手の罪悪感をちょっぴり刺激することができるのだ。

人間が無意識に動かされてしまう三つの感情が、「恐怖心」「義務感」そして「罪悪感」だ。

「長期延滞するとカードが使えなくなります、お客さまはまだお若いんですから、この先お金が借りられなくなりますよ~」といって「将来必要な時にお金が借りられなくなる」という恐怖心を刺激する。

「お客さまが使ったものなので、お支払いただかないと困ります」と義務感を刺激する。ただこの方法は、下手をすると「そんなのわかってんだよ!」と反発される可能性が大きい。

そして、三つ目の「罪悪感」、そう、私のような気弱でヘタレで相手に物事を強く言えない人間が狙うのは、もうこの感情しかない。
「お客さまが×日にご入金してくださると言うからお待ちしてたんですよ…」
こう訴えることで罪悪感を刺激するしかないのだ!
約束は、相手の口から言わせることで、よりいっそうその責任を重くすることができる。人と約束をする場合は、日時と場所を相手の口から言ってもらうことが重要なのだ。



「お金返して!」と言わずにお金を回収するテクニック

貸した相手に向かって「あのお金返してよ!」と言うのは、誰だって気が引けるもの。
「人間の脳は、疑問をかけられると、無意識にその回答をかんがえはじめる」
これだ!
「お客さま、いつでしたらご入金いただくことが可能でしょうか?」
質問形式にして切りだすと、相手の脳は日にちを考えはじめる。
日にちを聞き出してしまえば、後はこちらのものだ。

入金日を聞いても「いつ返せるかわからないなあ」と返してくることもままある。
こういう場合は、期日がダメなら金額を聞いてみる。
「じゃあ、いくらでしたらお支払いただけますか?」
これで、相手と雰囲気を悪くすることなく入金の催促をすることができる。



小さな発見

「朝早い時間にお電話をして申し訳ございません!」
「夜遅い時間、お疲れのところ申し訳ございません」
と、なぜかみんな一言謝ってから話している。

そうか、人間先に謝られてしまうと、怒りにくいのかもしれない。
なるほど、先にゴメンナサイって言えばいいんだ!
ちなみに「先にごめんなさい作戦」は督促だけじゃなく、
人に何か言いにくいことを頼む時にも有効だった。
「ごめん!頼みにくいんだけどさ~××してくれない?」と
お願いすると、相手に嫌な顔されずに、頼みにくいことを聞いてもらえるようになる。

お客さまタイプ別攻略法

感情タイプはまずガス抜き。
怒っているお客さまにはひたすら怒ってもらうし、泣いてしまうお客さまは相手が泣きやむのを待つ。
「怒っているお客さまに時間を与えると更に怒りが増します。オペレーターには電話を保留にさせるのではなく折り返しにさせます。保留中にもっと怒り出しますからね。怒っているお客さまは溜めずに発散させることが大切です」

理論タイプのお客さまは、お金を持っているが支払いを拒否する人が多い。
理論タイプのお客さまから回収するには、決して上から督促しないこと。
相手のプライドを満たすことが攻略の鍵になる。


厳しいことを言う時のツンデレ・クロージング

コールセンターには、どんなに厳しい交渉をしても、なぜかお客さまから好かれてしまう「凄腕の交渉人」が存在する。

なんであんなに厳しい交渉をしているのにお客さまに好かれるんだろう…

観察していると、
交渉の電話は淡々と続く。時には厳しいことを言わなければならない。
そして、交渉も終盤に差し掛かった頃、声と口調がガラリと変わった。
「色々厳しいことを申し上げましたが、くれぐれもご無理はしないでくださいね。
お客さまのお体が一番大切なんですから…では、ご入金お待ちしています」
だっ、誰だ!?この甘い声は!?
クロージングの声は、思わずつっこみをいれたくなるくらい優しく甘い声だった。
そう、これがキツイことを言ってもお客さまに好かれる秘密だった。


督促や、コールセンターの仕事は「感情労働」と呼ばれているらしい。
簡単に言ってしまうと、肉体労働は体を使って仕事をしてお金を得る。
頭脳労働は頭を使って生み出したアイデアなどを賃金に変える。
感情労働は自分の感情を抑制することでお金を得る。「心を売る」まさにそれだ。
感情労働をする人が心を病む確率は他の労働よりも高い。
自分で自分を守るしかない。

そこで私が考え出したのが、「私は謝罪するプロだ」作戦だった。
例えば50万円のお金を借りているお客さまに怒鳴られて、謝らなければいけない時は、この一謝りが50万!と金額に換算する。
プロの意識を持つこと。これは他人のためでなく自分の心を守るためにも役立つ一つの手段なのだ。

悪口辞典
「実はボク、お客さまに言われた悪口をコレクションしてるんです。いつか自分だけの『悪口辞典』が作れるといいな~と思って」
「最近じゃひどいことを言われると『やった!これでまたノートに書ける!』って嬉しくなっちゃうんですよ」
「もしもこのノートが悪口で1冊埋まったら、それはすごい贅沢をしようって計画してます。だからもう悪口は、ボクにとってご褒美なんですぅ!」

たしかに、悪口を悪口として認識しなければ、心にダメージを負うことはないのかも。
なんという斬新な「ストレスマネジメント」なんだ…!


交渉は自信を持たなきゃ勝てないのだ。
自信なんか一朝一夕でつくわけがなく、私は仕方なく毎度のように先輩に泣きつきに行く。
すると先輩はこんなアドバイスをくれた。
「とにかく、ゆっくりしゃべって。そうしたら自信がありそうに聞こえるから」
そ、それだけ!?
私たちがゆっくりしゃべると、お客さまも釣られてゆっくりとしゃべってくれる。
人間、怒っている時は自然と早口になってしまうが
逆にゆっくりした口調で怒ることはむずかしい。
だからゆっくりしゃべると、穏やかな雰囲気で交渉をすることができる。
この「ゆっくり=自信」という法則は 、電話だけじゃなくて行動にも当てはまる


「謝ればいいと思ってんだろ!」と言われない謝り方

「『申し訳ございません』はクレーム対応に必須の武器です。でも、もろ刃の剣なんですよ~」
「『申し訳ございません』を繰り返してる電話って、聞いていてくどいんです。謝る時のコツは、『具体的に』謝ることです」
「お客さまがこちらの態度に不満を持っていたらその気持ちに対して、商品の不具合を言ってきたらそのお手間に対して、お客さまが怒っている内容を具体的に前につけてから、『申し訳ございません』と言うんです」
「具体的な言葉」+「謝罪」を繰り返すことで、「相手の気持ちをわかっている」と示すことができるという。
「クレームを言ってくださるお客さまは謝ってほしいと思ってるだけじゃなくて、自分の気持ちをわかってほしいから電話をかけてくるんですよ」


督促をするとお客さまに怒鳴られ、罵倒されることも多い。でも督促の仕事を続けているうちに、お客さまが私たちを怒鳴るのは根っこにやましい気持ちがあるのだとわかるようになった。
お金を返さなかったらどうなるのかな、という不安。本当はお金を返さなきゃいけないだけれど返していないという罪悪感。それを守るために、お客さまは私たちを怒鳴る。






「金は借りてもならず、貸してもならない。
貸せば金を失うし、友も失う。
借りれば倹約がばからしくなる。」
(シェークスピア)


なんしか、カッコいい大人になろう。

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