2014年11月13日木曜日

【読書】起業のリアル

「起業のリアル / 田原 総一朗」
を読みました。


これは、面白い本でした。
社長たち。
しかも、今もっとも熱い社長たちの考えや言葉を、
田原総一郎がうまく引き出していて、刺激をビシビシ受ける一冊です。
こんな、考えをしているんだという斬新な視点や、軸となる指標など
目から鱗の珠玉の言葉たちを自分のために残しておきます。



新世代の起業家たちは、いっけん行儀のよい表情の下で、
本当は何を考え、どうやって金を稼いでいるのか。


Line社長
森川 亮

差別化がむしろマイナスになる。
結局、「他にない技術」ということになってしまいます。
その技術が求められなくても、
とにかくその技術を使って商品をつくれというのが差別化になり、
そこには「人がまず何を欲しがっているのか」という発想が
なくなってしまうんですね。

商品開発には二つの方向があります。
一つはグーグルのように、人が欲しがるのかわからないけど、
エンジニアがおもしろがってつくったものをとにかく世に出して、
その中で当たったものをビジネス化していくやり方。
もう一つはアップルのように、
人が求めるものを突き詰めて考えて、
一個に絞って出すやり方です。

水のようなサービスを作りたかった。
水って要らない人がいないですよね。
スマホにおける水は、コミュニケーションです。
その分野でトップになろうと
試行錯誤しているうちに生まれたのがLINEでした。



チームラボ代表
猪子寿之

アイデアとしておもしろくても、実現できなきゃクリエーティブじゃないから。
実現できてこそ、創造(クリエーティブ)というわけでしょ。

日本は未来を否定している。
例をあげると、コピーライト(著作権)ビジネスがそうでしょ。

20世紀までは
音楽も出版もあらゆるものがコピーライトをパッケージ化してビジネスにしてきた。
情報化社会になった瞬間からビジネスにならなくなった。
もはやビジネスにならないのに、
無理にビジネスを成り立たせようとして法律を増やしていく。
法律を増やしてもビジネスが復活しないにも関わらず、
さらに増やしていく。これは未来の否定だね。
日本はすでに老人の国だから。

アジアに二十世紀はなかったから、
二十一世紀を全面的に肯定している。
日本は二十世紀、つまり情報社会前の社会で成功しすぎたから、
それが大好きで離れられない。
法律も産業も、全部です。



ユーグレナ社長
出雲 充

もし、世界の人口が100億人にまで増えても、
お米や小麦など、みんながおなかいっぱいになるための
炭水化物は充分に作ることができます。
だから、おなかいっぱいになる食料を作る必要はありません。
いま地球が抱えている一番の課題は、栄養失調です。
お米もパンもあるから飢えはしないけど、
ほかの栄養のある食べ物がないんです。
ビタミンがとれないから抗酸化物質が不足しているし、
牛乳がないのでカルシウムが足りません。
また鉄分が不足しているので貧血になるし、
肉や魚がなくて筋肉をつくれず、腕や脚が細くなってしまう。
栄養不足で苦しんでいる人は、いま世界で10億人いるとされています。



フローレンス代表
駒崎 弘樹

僕らの世代は、批判のことを「DIS(ディス)る」といっています。
僕らの世代は社会をDISることに限界を感じているんです。
タイタニック号がいままさに沈没しようとしているときに、
「船長、ダメじゃん」とDISっても、何にもならないですよね。
だとしたら、もう自分たちで穴をふさぐしかない。
DISるのは後でもできるから、とりあえず板とトンカチ持とうぜ、
という気持ちで社会起業する人が多いのだと思います。

世の中を変える一歩というのは、
誰にも注目されず、拍手すらされません。
でも、それでいいのです。
たぶん気がついたらいつの間にか、するっと変わっているという変わり方が
日本社会に大きな変化をもたらす気がします。



ライフネット生命社長
岩瀬 大輔

僕が留学中に聞いた
「大きく伸びるベンチャービジネスの三つの条件」に
生保はあてはまっていました。
まず一つは、「みんなが使っているものを対象とせよ」。
これは大きな市場を狙えという意味です。
次に「みんながわずらわしさを感じているものを対象にせよ」。
これは大きな非効率がある市場がいい。
そして三番目が、
「技術革新や規制緩和で、そのわずらわしさを取り除く可能性のあるものを対象とせよ」。
生保は、どれもあてはまるのです。



リブセンス社長
村上 太一

ビジネスって、社会を最適化する一番のものじゃないかと思います。
濁った水をきれいな水に変える浄化剤を提供する日本ポリグルという会社があります。
その会社の会長がソマリアに寄付で浄水装置を作ったのですが、
一年後に行くと、蛇口が壊れていたりしてうまくいかなかったそうです。
そこで寄付じゃなくビジネスにしたところ、
警備する人や売り歩く人が現れて、普及していったとか。
ボランティアを否定するつもりはありませんが、
ビジネスにはそうやって社会にインパクトを与えて最適化していく力がある。
私はそこにおもしろみを感じます。



テラモーターズ社長
徳重 徹

アメリカでは頭のいい人ほどクレイジーで、
大きなことをぶちあげるんです。
一方、日本では頭のいい人ほどロジカルで、大きなことを言わない。
だから優秀な人がベンチャーに流れてこない。



Innovation社長
岡崎 富夢

iPhoneに使われているCPUやガラスをオーダーして一品ずつ作っていたら、
きっと何十万円もするはずです。
だけどアップルは、「これが最高です」という仕様を決めて、
何千万台規模で作ることでコストを下げ、多くの人がてにできるようにした。
住宅業界でも同じことができるはずだと思って挑戦しているところです。

徹底して話し合います。
社員が不満に思うのは、
ほとんどの場合、情報が入ってこないからです。
だから「僕はこう思っている」ということを、本当にわかってもらうまで話をする。

逆説的ですが、信用されたいと思わないことを心がけています。
僕たちのビジネスって、100人に一人ぐらいしか信じて買ってくれないと思うんです。
すべての人に信用されるのは最初から無理なので、
本当に心の底から思っていることだけを伝えて、
わかってもらえる人にだけわかってもらえたらいいかと。



リビング・イン・ピース代表
慎 泰俊

世の中への発信力はお金やビジネスの発想の有無で左右される。
 もし自分が世の中を本気で変えようとするなら、
ビジネスのことを理解しておく必要があるんじゃないかと痛感させられた。

途中から言い方を変えました。
最初は「間違ったことはやめよう」だったのですが、
それだと反発があってうまくいきませんでした。
そこで「自分たちでいい学校をつくって、歴史を変えよう」と方針転換したところ、
共感してくれる人が増えてきて、いろいろな悪い習慣がなくなりました。

相手から感謝されるかどうかを気にしていたら、
自分が正しいと思ったことができなくなる。
誰も評価してくれなくても、自分のやりたいと思ったことや、
いいと思ったことをとことんやる。
そう心がけています。



ティーチ・フォー・ジャパン代表
松田 悠介

リーダーシップってマネージメントとは違うんですよね。
マネージメントとは資源をうまく活用することであり、
学習して身につけられる。
しかしリーダーシップは学んで身につくものではなく、
主体性が必要です。その人の生き様そのものというか…。



ベレフェクト代表
太田 彩子

お客様は、自分のお店に関して何かしらのこだわりを持っています。
まずそれをヒヤリングして、
強みであるコンピタンスな部分をむしろ伸ばすように、
どれだけその周辺を盛り上げていくかということを考えて提案していました。
どの店にも、いいところは必ずあります。



サイバーエージェント社長
藤田 晋

ネットの広告代理店としては、圧倒的に一位ですが、
メディアをやろうとしたのは、
「二十一世紀を代表する会社を創る」というのが、
サイバーエージェントのビジョンです。
それを実現するには、広告代理店では難しいので。

いいときに傲慢にならないことが大事ですよね。
いいときって、プライドが凄く高くなったり、結構いろんな人を怒らせてしまう。
短期的な評価に満足して、長期的に手を打っておかなきゃいけないことをやらなかったりする。
そういうことがないように、僕自身も戒めているし、社内でもそう言っています。





「いつかは誰かがやらねばならない事がある。
だからうちがやる!」
(佐治敬三 サントリー元会長)

なんしか、カッコいい大人になろう。







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