2018年3月15日木曜日

【読書】孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術

「孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術 / 三木 雄信」
を読みました。

私も、若い時に数字や統計が大事だということを
徹底的に上司に叩き込まれました。
そのことは、現在仕事をする上で
とても役立っていると思います。
そして、数字の切り取り方は難しく、
その切り取り方にセンスが問われ、
人によってさまざまな資料が作れる怖さも
自分で知っているつもりです。
時代の寵児と言われる孫正義の数字に対する考えが
少しでも知れればと読みました。
なかなか刺激的な良書でした。
いつものように自分のために残しておきます。




数値化する大きなメリットの一つは、
「目標達成までに何をすべきか」という
具体的なアクションが見えてくることです。



どれほど困難に思える問題も、
数値化すれば解決の糸口がつかめます。



優先順位をつける基準は、
「解決すると効果が大きいものからやる」


ものすごくはっきり言ってしまえば、
「数字=お金に換算しなければ、
上は自分たちの問題として認識してくれない」
ということです。



数値化の目的は、「どうだったか」ではなく「どうするか」
「未来=次のアクション」につながらない数値化は、意味がない。



チームで問題解決に当たる場合、
私がよくやるのは、チームのメンバーを一堂に集めて、
ポストイットに「何が問題の要因だと思うか」
を書いてもらうことです。



ソフトバンクでは
「早く失敗したほうがいい」と考える。


孫社長はよく
「牛のよだれのようなビジネスが一番いい」
と言っています。


数字の定義が曖昧だと、
人によってその意味を勝手に解釈することになってしまいます。
定義づけのない数字には、危険な落とし穴がある。


「継続的な売上」と「一時的な売上」
を分けることは超重要。


ビジネスは、「実行ありき」です。
机の上で頭を悩ませたところで、答えはわかりません。
まずは実行して、確かな実測値を手に入れ、
それをもとに軌道修正しながら、
正解にたどり着くしかないのです。


期待値を把握すれば、
自分がこれから行動した結果を、
数字でイメージすることが可能になります。


「複利の強さと恐ろしさを知れ」
これが孫社長の口ぐせでした。


「3次元経営モデル」の第1段階は、
まずは、「顧客数」を増やすことに集中し、
一気にナンバーワンになる。
これが、孫社長のスタートダッシュのかけ方です。
なぜ、そこまでして顧客数にこだわるのか。
一つめの理由は、顧客数を増やせば増やすほど、
製品やサービスの単価を下げられるからです。

二つめの理由は、圧倒的ナンバーワンになれば、
競合がその地位をひっくり返すのは事実上不可能となるからです。
つまり、「一位以外生き残れない」ということでもあります。
孫社長は、この厳しい事実をよく理解しているので、
顧客数にこだわるのです。


要するに、シェアの七割以上を占めれば、
他社がひっくり返すことは実質的に不可能となり、
自社が一人勝ちできるということです。


次の2段階は「顧客単価を上げる」です。

その後、第3段階
仕上げとして集中すべき数字が
「残存期間」です。


ソフトバンク時代を振り返えって、
「いい会社だったな」としみじみ思うのは、
「数字の前ではすべての人間が平等」
という鉄則が貫かれていたことです。



先が読めない時代に、
リスクを取りながら
新しいことにチャレンジするにはどうしたらいいか。
仕事の割合を「6:3:1」に分け、
まずは一割だけ新しい方法を試してみる。
これが、ポイントです。




「プロセス分析」
仕事をプロセスに分けて、歩留まりを計算する。

〈例〉
①初回接触・問い合わせ 50件
②物件案内・内見 25件
③購入・申し込み 1件
④ローン審査 1件
⑤契約 0件

①から②への歩留まり率は50%(真っ先に改善すべきプロセス)
2つの目標を設定。
A必ずその日のうちにコンタクトを取る。
B初回接触から1週間以内にアポを取り、物件を案内する。
Aは、100%、Bは、50%を数値目標とし、その達成度合いも記録する。
など、各プロセスの改善策をとっていく。



「散布図と単回帰分析」
2つの要素の関係性を数字でつかめる。

〈例〉
店舗前の人通りと、契約数の関係性

手順1 エクセルを使って単回帰分析の直線を引く。
この場合「目的変数=1ヶ月の契約獲得件数」、
「説明変数=1日の平均通行量」です。
ぱっと見て、右肩上がりの直線になっていたら、
目的変数と説明変数が正の相関関係にあるということです。

つまり、「店舗前の道の1日の通行量が増えれば増えるほど、
1ヶ月の契約件数が増える」という因果関係が証明されたわけです。

手順2 「近似曲線」が適切か確認する。
「決定係数が1に近いほど、実際の分布に当てはまっている」と考えればいい。
目安としては0.5以上であれば精度は高く、
それなりに現実に即していると考えていいでしょう。

手順3 計算式に当てはめ予測値を出し、
次に取るべきアクションを決める。



「重回帰分析」
実際のビジネスでは、多くの場合、
複数の要素が関わりあって最終的な売上や利益が決まるものです。
そんな時、各要素の相関関係を
明らかにするのに役に立つのが「重回帰分析」です。
いくつもの要因が複雑に絡み合っているように見える数字も、
重回帰分析を使えば、より精度の高い選択と決断ができます。



「パレート図分析」
「優先的に解決すべき問題」が一目瞭然
パレート図の累積比率が80%になるとことがどこかが重要。
どのクレームが全体の80%を占めているかを確認すれば、
それを取り除くことでクレーム数を大幅に減らすことができます。
「何から手をつけるべきか」と迷う場面があったら、
パレート図を作ってみることをおすすめします。
きっとすぐに答えが出るはずです。



おすすめツール1
「必要な回答者数(サンプルサイズ)」がわかる
Survey Monkey Sample Size Calculator
https://www.surveymonkey.com/mp/sample-size-calculator/



おすすめツール2
「ABテスト」を簡単に行える
Optimizely
https://optimizely.e-agency.co.jp/
と 
Kaizen Platform
https://kaizenplatform.com/ja/
これを使えば「AとBのどちらがいいか」を
数字ではっきりと示すことができます。
個人の趣味や好き嫌いで、
不毛な議論をする必要もなくなります。



おすすめツール3
「テキストマイニング」が無料で
KH coder
http://khc.sourceforge.net/
アンケートを実施したものの、
回答数が膨大でどのように解析すればいいか
見当がつかないときに、
役立つのが「テキストマイニング」という手法です。
「共起ネットワーク」という機能を使うと
単語同士の関係性を視覚的に表してくれる。







「男は賢いだけではダメだ。
時には馬鹿にならないと。」
(孫 正義)


なんしか、カッコいい大人になろう。