2020年9月17日木曜日

【読書】苦しかったときの話をしようか

「苦しかったときの話をしようか / 森岡 毅」
を読みました。

この本は、本当に買ってよかったです。
私の胸にこんなに響いた本は久しぶりです。
USJをV字回復させた、立役者なんて話は聞いたことがありました。
なかなか、武骨な方ですね。
この本は買って損はありません。
いつものように自分のために残しておきます。




問題の本質は外ではなく、君の内側にあるのだ。
やりたいことが見つからないのは、自分の中に「軸」がないからだ。


自分の中に基準となる「軸」がなければ、
やりたいことが生まれるはずも、選べるはずもない。


君が真っ先に悩んで、
そして最後まで集中して考え抜くべきなのは、
君のキャリアにとって重視すべき「軸」なのだ。


そもそも二十数年間も生きてきただけで、
ここまでの君の人生は大成功だと気づくべきだ。
日本人が出産という試練を越えて生まれてきた後、
22歳まで生存する確率は



99%だ。
残念ながら100人に一人はすでになくなっている。



オンリーワンとは、
ある文脈においてのナンバーワンを目指すことを忘れてはならない。


君にとってのキャリアの正解はたくさんあることを覚えておいてほしい。
だから、まず肩の力を抜こう。


内定を取るために別人格を演じるのは不幸の始まりだ。


会社がこちらを選んでいるように見えるのだけれど、
実はこちらも会社を選んでいることを忘れてはいけない。


要するに、たった1つの大正解、
大吉を引こうとするな!という話。
大凶や凶を引かなければそれでいいのだ。


資本主義の本質は人間の「欲」だと考えている。


資本主義は、人間の「欲」をエネルギー源にして、
人々を競争をさせることで社会を発展させる構造を持つ。


資本主義社会とは、サラリーマンを働かせて、
資本家が儲ける構造のことだと言える。


資本主義とは、無知であることと、
愚かであることに、罰金を科す社会のことである。


よく考えれば、日本の教育システムも、
大量の優秀なサラリーマン(労働者)を生産するように作られている。


気がついたら40代を迎えて、
捨てるには惜しく思える“ほどほどの待遇”で牙はとっくに抜かれている。


資本家から見れば歯車は単なる歯車だ。


仕事というのは辛いことの方が多い。
たとえ好きなことを選んでも、
辛いことやしんどいことの連続が待っているのに、
お金のために好きでもない仕事を選んでも
成功できるわけがないと私は思う。


どの業界でもある程度のプロになれば、
それまで培ったスキルと実績を土台にして
“職能のスキルアップ”が可能になる。


就活も転職も、最大限に追及すべきは、
自分自身の成功確率を最大化することなのだ。
そのためには、自分にとっての成功を定義づける目的を
明確にしなければならない。


この現代社会において巨大な資産を手にいれる方法は、
なんらかの方法で資産家に成り上がるのがベストだ。


株を買うことは、その会社のオーナーになることだ。


それは、自分の24時間を使って稼ぐサラリーマンではなく、
他人の24時間を使って稼ぐ資本家への仲間入りを意味している。


サラリーマン社会では、
自分が正しいと信じることと違う意思決定が成されることは日常茶飯事だ。
理由不明な決定や自分の信条とどうしても相成れない決定に付き合うことを
甘受しなければ、サラリーマン人生をまっとうすることはできない。


消費者は、より便利でより快適なものに
移行していくことを忘れてはいけない。
石炭が石油にとって代わられ、
メールが流行って年賀状が売れなくなり、
橋がかかってフェリーが干上がるように、
その需要のシフトは業界や企業にとって大激震となる。


自分の目的に合致するかが最重要なのであって、
目的に合わない就職や転職ならば、
どれだけ業績が良い企業に入っても意味がない。


私を突き動かす最大の「欲」は、
知的好奇心を満たすことなのだ。


人それぞれ自分の「欲」に
正直に生きていくのが良いと思う。


人生とは、まだ知らない面白いことを求めて、
自分の世界を広げていく旅のようなものだと思う。


“強み”は必ず好きなことの中にある。


“強み”とは、自分の「“特徴”とそれを活かす“文脈”がセット」で
初めて発揮されることを思い出して欲しい。


すなわち、“強み”を見つける最大の近道は、
社会との関わりで気持ちよかった文脈(自分の好きなことをしている文脈)を
どんどん列挙することだ。


20年も生きてきたのなら、
君の強みは必ず好きなことの中にある。


“強み”を磨け!
すべては強みを認識することから始まるのだ。


“勤勉さ”こそが日本人の最大必須の強みなのに、
猛烈に働かなくてどうするのだ?
日本人もいい加減に目を覚まして“必死”にならねばならない。


避けた方がよいのは、
君にどんな職能が身につくのか想像がつかない会社だ。
真実はどの領域においてもプロではない
中途半端な人材を大量生産させてしまっている。


自分がナスビなら、立派なナスビへ、
キュウリなら、立派なキュウリになるように、
ひたすら努力を積み重ねれば良いのだ。


君の就職面接のような場面でも、
あるいは私が何千人も前にした講演会でも、も
っとも重要なことは同じだ。
“どう話すか”ということではない。“何を話すか”だ。


私は20代の半ばに
自分自身をブランド化することを思いついた。
社交性に欠ける自分が、
周囲から市民権を得やすくするために始めたのだ。


少々乱暴な言い方をする。
自分自身の「キャラ設定」を明確に書き出して、
できる限りその設定どおりに日々行動すると
思ってくれればわかりやすいだろうか。


ブランドは社会の中で築き上げたい「自らの信用」だとも言える。
「勤勉で正確な仕事ぶり」で信用されたい人は、
遅刻や計算ミスには人一倍気をつけなければならない。
「リーダーシップが強い」と信用されたい人は、
組織が困難なときこそ全体のために
「最初に弾に当たって、最後に食べる人」であるように行動しなくてはならない。


長いキャリアにおいては、
逃げて良いときと、逃げてはいけないときがある。
その判断も君のブランド・エクイティーの設計図に沿って行えば良い。
逃げても良いのは、自身のブランディングにとって重要でない場合だ。
逃げてはいけないのは、逃げることがブランディングにとって
オフ・エクイティーになってしまう場合だ。


鍛練を積んでいない多くの人間は、
どちらにしようか悩みに悩んだ末に、
結局は何も選らばないのが常だ。
結果的に現状維持が続くことになる。
動物としての本能の勝率は極めて高い。


昔も今も転職した人の一番多い本音は、
「職場での人間関係によるストレスから逃れるため」だ。


人間の本質をよく考えて決断して欲しい。
人間は、気持ちよくなるとすぐに成長を止めてしまう生き物だ。


うまく行ってるときほど
自分の心地よい“均衡”を意図的に壊さねばならないと
私は考えている。
強い意志で作り出した積極的な挑戦こそが
新たな世界を拡げてくれる。


人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき。
自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。


自分の価値を強く疑うとき、人は臆病になり、行動できなくなる。
最低限の自信がないと人間も動けない。


人間は、自分がどこまでどうすれば壊れるか、
そんなことは壊れるまでわからない。
壊れかけているかもと異変に気づいたときには、
たいていはもう壊れている。


覚えておいてほしい。
評価者の情状酌量に身を委ねる情けない自分ならば、
評価は最悪で当然なのだ。


無力なサラリーマンである以上は
「後ろ向きな仕事」は避けられないという悲しい結論だ。


実際に多くのサラリーマンたちが死んだ目をしながら、
人生の一番良い時期を「後ろ向きな仕事」に費やしている。


なんとかして無力なサラリーマンを抜け出すしかない。


結果を出さないと誰も守れないということだ。


リーダーとして成さねばならないことは何か?
それは、誰に嫌われようが、鬼と呼ばれようが、
恨まれようが、なんとしても、
集団に結果を出させることである。


私は、ナイスな人であろうとすることをやめた。


ただ一言、「結果は出す人よ」と言われるようになりたい。
人格の素晴らしさで惹き付ける人徳者である必要もない。
ただ「ついて行くと良いことがありそう」と
思ってもらえる存在であれば良い。


日本人はフレンドにしか
フレンドリーに振る舞わないので、
アメリカ人がフレンドリーに近づいてきたとき、
その人をフレンドだと思って接するとしばしばとても悲しい思いをする。
アメリカ人にとってフレンドリーであることは、
必ずしもフレンドを意味しない。


ここで逃げたら、
ずっと「逃げた記憶」がつきまとう人生になる。
それは嫌だ!今まで自分の中で大切にしてきた何かが壊れる気がした。
二度と立ち上がれない気がした。


ついに意を決した。迷ったときは厳しい方へ取れ!
ハードな道が正解だ。


大切なことは自分の強みで戦うしかないことと、
自分の強みを知っておくことの2つ。


本当に追い込まれて人間が壊れるときは、
仕事だけではなく、プライベートでも同時に襲う場合が多い。
公私両方の大問題にサンドイッチされた人間は極めて脆い。


強い人間は、環境に合わせて自分を変えるか、
自分に合わせて環境を変えるか、
そのどちらかができる。


不安であればあるほど、君は勇敢なのだ。


挑戦する君の“勇敢さ”と“知性”が強ければ強いほど、
よりくっきりと映し出される「影」こそが、
実は“不安”の正体だと理解しよう。
だから、ビビっている君は素晴らしい!


私が「ビビっている」というと周囲が動揺するので、
そういうときは「しびれるね~!」という
変な口癖がついてしまった。


実際にクビになったほとんどの人の人生が、
それでもちゃんと続いて行くことも知っているだろう?
クビになったら新しい居場所を見つければいい。
今の職を後失うのがそんなに怖いのはなぜか?


真剣に考えてほしい。「何も失敗しなかった人生…」
どうせいつかは死ぬ。
どうせ死ぬのだから、何かに挑戦することを怖がる必要なんてない。
むしろ許された時間の中で、
やりたいことをやらないと大損だろうに…。


会社が給料を払っている対象は、君の強みに対してであり、
君が弱みを克服する努力ではない。
年収を上げたいなら強みを伸ばさなくてはならない。
したがって、弱点改善を要求されたときに君は、
上司から言われることを素直に「はい」と受け入れつつも、
どこまで真剣にその克服にリソースを使うか
冷静に判断しなければならない。
表面上はどう取り繕っても良いが、
君の本質は常に
キャリア戦略に忠実な行動を取らねばならない。


リーダーの仕事とは、
みんなが弾きたくなるような楽曲を持ってきて、
完成形のイメージを明確に示し、
それぞれの個性ある音色を引き出して、
それらを組み合わせて音楽を作っていくことだ。
うまく行ったならば、
指揮棒を振る君の後ろにはいつしか多くの観客がいて、
君たちの演奏に感動していることだろう。







「自分にとっての成功は何なのか。
まずはそれを考え、
今日やる仕事を決めていく」
(森岡 毅)



なんしか、カッコいい大人になろう。