2019年4月25日木曜日

【読書】頭に来てもアホとは戦うな!

「頭に来てもアホとは戦うな!
人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法 / 田村耕太郎」
を読みました。


「平成最後」、「平成最後」という言葉が街にあふれています。
便乗して「平成最後」という口実で
20年ぶりに大学時代の先輩に会いました。


学生時代目指していた教育関係の仕事につかれていました。
風貌は、おじさんになっていましたが、
相変わらず熱いハートを持っておられることを確認できて、
とても刺激になりました。
あっという間の3時間でした。
その会話の中で、
その先輩に薦められたのがこの本でした。


「正義感のために戦うって不毛やで、
そのエネルギー自分の目標とか夢に対して使わな。」
って言葉と共に。

書店で何度も見かけましたが、
タイトルだけで読まず嫌いでしたました。
でもね、すっごく良かったです。
いつものように自分のために残しておきます。







「限られた資源を無駄使いするな」

この本は「非戦の書」である。


アホが許せないという責任感や正義感は
ある意味素晴らしいがナイーブだともいえる。


残業ながら、勧善懲悪などなかなか起こらない。
それが人生、現実世界だ。
悪い奴ほど出世する。
真理と善悪とは別である。



成功者は無駄に戦わない。
アホと戦う無駄を知り尽くしているから
成功するのだ。


戦うべき相手は
人間関係で「くよくよ悩む自分」「腹を立てる自分」だと
思ってほしい。


大切な人生をより輝くものにするためにも
アホと戦ってはならない。
そんな人間放っておけばいいのだ。


アホと戦うのは人生の無駄。


あなたが知らなければならない大事な特徴だが、
このアホはあなたに強い関心がある。
実はあなたに興味があり、
振り向いてほしいから
理不尽なことを言ってくるのだ。



アホと戦う可能性がある人物の特徴。
・正義感が強い
・自信にあふれる
・責任感が強い
・プライドが高い
・おせっかい


善悪を最上位において、
正義感を世の中にむやみやたらに
要求することは避けた方がいい。

正義感から他者と無駄ないさかいをすることはもってのほかだ。
なぜなら、相手が勝つ場合が結構あるからだ。


責任感を感じているなら、
組織のためならば、戦ってはいいけない。
相手を気持ちよくさせて
組織のために誘導しないといけない。


プライドというものはほとんどの場合、
邪魔にしかならない。
「プライドが高い」と言われているたいていのケースは
“他人によく思われたい”という思いが強いに過ぎない。


プライドやメンツがつぶされた?
それがどうした?
そんなものどうでもいいのである。


この世の中、自分がコントロールできることは意外に少ない。
“自分がコントロールできることだけに
時間もエネルギーも集中するべき”だ。



たった一度の奇跡のような人生を思い切り使い切るために、
最も無駄であり“百害あって一利なし”なのが、
この妙なプライドである。


本当に戦うべきは、
要らぬプライドを持った自分である。


「覆水盆に返らず」
終わったことにこだわって、
未来を無駄にしてはいけないのだ。


欧米では、
自己主張が激しすぎる人やすぐに感情的になる人は、
ビジネスパーソンとして未熟という烙印を押される。


まず、頭に来たら、
相手に花を持たせて、
いい気分になってもらうのだ。
アホはアホゆえに皆に好かれておらず、
その事実に薄々気づいている。


本当に自分のやりたいことに
フォーカスすれば、
アホにでも頭は下げられる。


陰口はいけない。絶対に伝わる。


メンツんがつぶされたとしても、
自分が思うほど周りは気にしていない。
しかも、個人のメンツのことなど
周りも覚えていない。


若ければ、生意気なほど
「あいつは元気があっていい!」という意見も聞くが、
だまされてはいけない。
実のところ、生意気な人間が好きな人は、少ない。
たいていの人は従順そうな人間が好きなのだ。
自分が部下をもつ立場になれば実感できる。


自分に刃向かってきた人間のことは
ほとんどの人が忘れない。


人生で一番大事な要素を挙げろと言われたら
「忍耐力」を挙げる。


忍耐といってもずっと我慢しろというわけではない。
即答、即応してはいけないと言っているのであり、
まず嫌なことがあっても、
グッと受け止めることに忍耐を使うべきである。


怒りのマネジメントの手法としては、
口にしたり、書いたりすることで、
すっきりする場合が多いからそうしてしまえばいい。
ただし、絶対に相手に伝わらないように。


たった一度の貴重な人生を謳歌したいときに、
積極的に人を嫌いになる理由はない。
無理して好きにならなくてもいいが、
わざわざ嫌いになって敵と思う必要もないのだ。



目標達成のためにどうしても味方にしたい人物が、
どうしても折り合いのつかない人物だったら。
究極の手段だが、
その相手に
「その人から受けている嫌な行為への対処方法」
について相談するのが効果的だ。
これは、かなり利く。
出した答えの期待に添うように、
行動を修正してくれる可能性が高い。


頭に来るべき意義もない人は上手に避け、
プライドも正義感もおせっかいな心も捨てて
一目散に逃げよう。
そして、できるだけ早く相手に忘れてもらおう。


いつか来る勝負の時に備える意味でも、
アホと戦う虚しさを実感する意味でも、
アホとは、一度は戦っておいた方がいい。
一生忘れられない悔しい学びとなるだろう。


いくら賢くても、
一人では大したことは実行できない。


カーネギーの「他人を動かす」3原則をざっくり言えば、
・非難するな。
・認めよ。
・相手の欲しがるものを理解せよ。
というものだ。
共通の利害を見つけよ。そして、相手に利益を与えよ。
決して非難・批判するな。
常に相手へのリスペクトを持ちそれを相手に伝えよ。


腰を高くしていいことなど一つもない。


困っていなくても、困った顔をせよ。
困った顔はある意味、最強なのだ。
他人の力を利用するのがうまいのだ。
困った人間を助けたくなるのが人情なのだ。


「男の嫉妬より怖いものはない」


やはり、権力者に対してうまく振る舞うのは
「過程」として大事なことだと思った。


人に呆れられるくらい忠誠を誓って初めて
「愛い奴じゃ」となるのだ。


やりたいことがあって、
やれるチャンスが来たら、
他人にどう思われようが、
チャンスをくれる人に
徹底的に忠誠を誓って権力を手に入れようとするのは、
汚いことでも、ずるいことでもなく、潔いことだと思う。
そこまでやるのが“本気”ということなのだ。
「本気でやりたいことを実現させようという気はあるのか?」
と言いたい。


腐るのは人生最大の無駄だ。
与えられた環境の中でベストを尽くすことだ。


あなたがいなくても、組織は困らない。
替えが利くのだ。
天才一人の実績は、
凡人数名のチームワークでとって代わられることもある。


この世は不条理であり、正義や義理は大事だが、
それを純真無垢なまま鵜呑みにして行動してては、
たった一度の奇跡のような人生を満足する形で使い切ることはできない。
現実は汚く見えるものだが、
そんなものに嫌悪を示すより、自分の目的に集中して、
そこで結果を出すことに専念した方がいい。
結果を出すために権力に接近することが必要ならば、
その力を活かすことも視野に入れて準備しておくことだ。


ないものねだりをして
時間とエネルギーを無駄にしてストレスを増やすより、
目の前のことに一生懸命取り組んで、
少しでも自分と自分の周りを面白く楽しくすることに
時間とエネルギーを投入しよう。


他人の目を気にするな。
人生は、あなたが主役であるべきだ。
他人の人生を生きていないか?
社会を生きていく上で、
人間関係の悩みはつきものだ。
なぜなら、人は多かれ少なかれ、
他者の評価や他人にどう思われているかが
気になるからだと思う。


人生は自分が主役であるべきだ。
死ぬときは思い出くらいしかあの世に持っていけない。
他者の視線を気にして生きていても、
死ぬときは一人で死ぬのだ。

他人の視線に振り回されていては、
あっという間に時間が過ぎて人生の終わりが来てしまう。
そんなことをしていては、
自分が自分の意思で生きていた思い出も作れない。


自分が思うほど他者はあなたを見ていない。


今あなたが他者からどう見られているかなんて、
人生の最後から逆算すればどうでもいい途中経過なのだ。


自分がコントロールできるものに
力とエネルギーを集中すべき。


練習せずに情熱でごまかそうとするのはいけない。
情熱が一番大事だが、
練習してないプレゼンにはそもそも魂が入っていない。


心の疲れが取れれば、自信はある程度戻ってくる。
自信のなくなる原因のほとんどは心の疲労だ。


相手からの批判や注意の言葉を受け止めるときに、
こちらが卑屈になる必要はない。


シリコンバレーでは
「大失敗ほどレジュメに書くべき最高にクールなことはない」
と言われる。


アホではなく自分と戦え。
他人を見て焦ったり、起こったりするときは、
きちんと自分と向き合った方がいい。


特に自分の判断を持つのが重要だ。
なぜなら人生における幸せとは、自分の「心からの納得」にしかなく、
納得は自分の「最も大切な基準」が満たされることで生まれるからだ。
だからこそ、「自分は何が満たされたら納得がいくのか」
を自分と正直に真正面から向き合い確認しておく必要がある。


自分と向き合い自分の基準を持てば、
他人の評価や他人の目に影響されなくなってきて、
そういうものからストレスを感じにくくなってくる。
最後死ぬときは一人であり、
あの世に持っていけるのはあなたから見た達成感くらいだろう。
人生の意義とは、
ざっくり言えば自分が満足するかどうかである。


道半ばで逝った
知人らの最期の瞬間の思いを考えてみると、
やりたいことは今しておくべきだし、
それをやるためだったら誰から何を言われようが
「知ったこっちゃない」し、
同時につまらない意地やプライドは
人生で何の意味もないと思えてくる。


人生を使い切るためには、
常にいいコンディションを維持すべきだ。
勝海舟も「大事をなしたければ、長生きすることだ」と説いている。
自分の人生の核となる家族や友人たち、
いわゆる自分の人生にとって大事な人たちと過ごす時間を大切にする。
その時間は人生を本当に豊かにしてくれる。


人生があるだけ幸せと思い、
感謝しないといけないのだ。
生物学者や宇宙物理学者に会って議論すればするほど、
ビッグバンから太陽系ができて、
その中に生物のすめる地球ができて、
その中で生物になれて、
そして人間として生まれるのが、
どれだけ宇宙的には稀有なことなのか
あらためて認識させられる。



誰から見てもうらやましい人生などない。
すべてを手に入れて、ずっと維持できる人などいない。
人生は山あり谷あり。
山や谷があるから、人生でワクワクでき、ハラハラできる。
山や谷を乗り越えても、人間として成長し深みが増していく。
こんな宝物のような自分の人生に出会いながら、
それを思い切り使い切らない手はない。
人生があるだけでそれに感謝して、
目の前のことを頑張ってみるべきだ。そこから道は開ける。


一喜一憂する人にはスタミナがない。
一喜一憂はくたびれるのだ。


長い人生をじっくり謳歌するためには淡々と生きることだ。
淡々と、しかし世の中を斜めに見て、
シニカルな発想で、戦略的に生きていくのだ。


小さな戦闘で一喜一憂するのではなく、
大きな戦いに勝つべく、
淡々と戦略的に生きてほしい。








「金持ち喧嘩せず」
(ことわざ)

なんしか、カッコいい大人になろう。


冒頭の話の続き・・・

その先輩が、
教師なりたての頃に
全寮制の悪ガキの多い高校に
産休代替で1年赴任して
ヤンキー野球部のコーチした時の話はおもしろかったな。



最初の試合で
ピッチャーの登板をめぐってでヤンキー君と大口論。
「練習せぬ者は、試合に出さん!」
「最終兵器の俺を出せ」
「練習せぬ者は、試合に出さん!」
一触即発の試合直前。
対戦校の教師に羽交い絞めにされての大口論。


その先生の指名で登板させてもらえたヤンキー君
入らぬストライク、連続フォアボール。
選手交代のサインを出すヤンキー君。
無視のだんまり。
入らぬストライク、連続フォアボール。
選手交代のサインを出すヤンキー君。


「なにがピッチャー交代じゃ!
私はストライクが入りませんので
ピッチャー交代してくださいって
頭下げてお願いやろ!
せっかく出してくださった相手の先生に
謝るのが先やろ!」


その後、何か月も試合には
全然出してもらえないヤンキー君。


時は経ち
学生生活最後の試合で
ツーアウト、スリーボール、ツーストライク。
学生生活最終の本当のフルカウント。

「代打 ヤンキー君!」

「なんで、俺やねん!最後のバッターってカッコ悪いやんけ!」
「お前最終兵器やって自分で言ってたんちゃうんか!」
「最終バッターは嫌やや!」
「学生生活最後や。思い切って行け!」
打席に立つヤンキー君。

「おっしゃ!いっちょやってきたるわ~!!」

ズバン。


「なに微妙な、
フォアボール見極めて
塁に出てんねん(笑)!」


卒業して、
数年経ち、
その子たちの成人式の時に
同窓会があったそうだ。


そのヤンキー君
幹事を率先して同窓会を開催したそうだ。
もちろん教師も呼んでの同窓会。
涙浮かべて、担任持ってもらったことを
感謝していると伝えてきたらしい。


教師冥利に尽きる話だ。


この先輩の熱いのに、
決して鉄拳はふるわいポリシーも素敵だった。


若かったのもあり生徒と全力でぶつかってるなって思いました。
GTOみたいに熱血型破り教師の話は
私、大好物ですよ。


よくある女生徒に手を出す教師の不祥事のニュースに対しても、
「商品に手を出すなんて、最低やで、アホか!」
と一蹴でした(笑)



GTOグレート ティーチャー 鬼塚英吉